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災害時の対応方法①緊急時どう動く?
災害は、いつ、どこで起こるか分かりません。
いざというとき、「子どもを守りながら、どう動けばいい?」「避難所ではどう過ごす?」「家に戻ったら何から始めればいい?」と、たくさんの不安が出てくると思います。
特に、お子さんと暮らすお母さんにとっては、自分の安全だけでなく、お子さんを守りながら判断し、行動することが必要になります。
だからこそ、何も起きていない今のうちに、「もしも」のときのことを少しだけ考えておきませんか?
全3回に分けた今回のコラムでは、名古屋市にお住まいのシングルマザーの方に向けて、日頃の備えから、災害が起きた直後の行動、避難所での生活と防犯、自宅に戻るときの注意点、災害後の生活まで、親子で知っておきたいことを順番にご紹介します。
「災害時の対応方法②在宅避難」はコチラ
「災害時の対応方法③避難から災害後の対応まで」はコチラ
名古屋市では、主に以下のような災害リスクが指摘されています。
南海トラフ地震による強い揺れ
台風や集中豪雨による浸水・洪水
一部地域での液状化現象
特に市内の低い地域では、浸水の可能性があるとされており、「地震+水害」両方の備えが大切です。
「落ちてこない・倒れてこない場所」へ。
テーブルの下に入るのがスタンダードですが、テーブルが簡易的なもので家具などにつぶされる可能性がある場合は、落ちてこない・倒れてこない・移動してこない場所を探し、頭を守りましょう。
頭を守るものがない場合、上半身に着ているものを半分脱いで、頭をガラスの破片などから守りましょう。
車で移動している場合、タイヤが半分程度浸水するとエンジンやブレーキが故障するリスクが高まります。道路が冠水し始めたら無理に走行せず、高い場所の駐車場などに避難させてください。車内に取り残された場合は、水圧でドアが開かなくなる前に窓から脱出しましょう。 ※水害が収まった後もエンジンはかけないでください。
自宅にいる場合、電気設備はすべて使用を止め、ブレーカーを落とします。コンセントからも抜き、感電や漏電火災を防ぎます。※水没した家電は、電源を入れないでください。
火元を確認し、必要に応じて119番通報します。集合住宅から避難する場合、エレベーターは使わずに、落ち着いて避難しましょう。濡らしたハンカチなどを鼻と口に当て、できるだけ姿勢を低くして、床すれすれの空気を吸うようにして避難します。
廊下や階段が通れない場合、ベランダの避難はしごを使用するのもよいでしょう。日ごろの備えとして、避難器具の使用方法を改めて確認しておくのも大切です。
災害が発生した時、正確な情報を集め、的確な判断をするのが、とても重要になります。「いま避難するべき?」「これからどうなるの?」そんな不安を感じた時、チェックするとよい情報源をご紹介します。
名古屋市防災アプリ
名古屋市が管理している防災情報アプリです。緊急の防災情報を取得できるほか、クイズやアニメで防災について学べる機能もあります。
共通SSID
災害時にのみ開放されるネット回線で、ケータイ会社と契約していない方でも利用できます。
防災アプリ「NERV防災」
各種の気象警報や地震の震度などを伝えてくれるアプリです。
AM/FMラジオ
インターネットやスマホが使えなくなっても電波を受信できるラジオは災害時にかなり活躍します。給電方法が様々ありますが、手回し式はずっと回していないといけない事、充電式は電気が止まっていると使えない事から、乾電池式が一番望ましいです。(防災士:椿佳代さんに教えていただきました!)
※SNSは、リアルタイムで情報が更新されて便利ですが、不確実な情報やデマ、なりすましアカウントなどもあるため、情報の真偽や正確性には注意する必要があります。
建物や周辺の安全が確認でき、自宅で生活を続けられる場合は、「在宅避難」も選択肢のひとつです。
プライバシーの保護や感染症リスクの低減などの観点から、在宅避難を前提として準備しておくのが望ましいです。
※水害の場合、垂直避難(建物の上階に移動)します。土砂災害が予想される場合は、できるだけ斜面の反対方向にいるようにします。
住宅には耐震基準というものが設けられており、1981年6月1日に基準が新しくなっています。これは単に竣工日(建物が完成した日)で判断するのではなく、建築確認日(行政の許可が下りた日)で判断します。耐震基準が変わる前に建った建物でも、耐震工事をしていれば”新耐震基準”に対応している、ということになります。物件探しの際に、そちらも併せて確認できるとよいでしょう。
建物の倒壊リスクは低くても、洪水や浸水、津波や土砂災害の可能性がある区域に自宅がある場合、避難所への避難も視野に入れたほうがよいでしょう。
名古屋市HPで、区ごとのハザードマップを公開しています。https://www.city.nagoya.jp/bousaiportal/hazardmap/1036429/index.html
内閣府の「避難情報に関するガイドライン」では、災害の危険度に応じて5段階の警戒レベルが設けられています。
名古屋市では、以下のように定められています。
【警戒レベル3】高齢者等避難
避難に時間がかかる方は、危険な場所から避難を始めます。それ以外の方も、避難の準備をします。
【警戒レベル4】避難指示
危険な場所にいる方は、全員避難します。
【警戒レベル5】緊急安全確保
すでに災害が発生・切迫している状況です。命を守るための行動をとります。
小さなお子さんを連れての避難は、荷物の準備や移動など、大人だけの場合より時間がかかることがあります。そのため、お子さんの年齢やご家庭の状況から避難に時間がかかる場合は、警戒レベル3「高齢者等避難」を一つの目安として、早めに避難を始めることも大切です。
最低3日分、できれば1週間分を目安に、水や食料、携帯トイレなどが備えられているか確認しましょう。災害が起きてから避難所に物資が届くまでにタイムラグがあるので、日ごろの備えは大切です。
災害が起きたとき、まず何よりも大切なのは、お母さんとお子さんの命を守ることです。
そのためには、災害が起きてから「どうしよう」と考えるのではなく、自宅にはどんな災害のリスクがあるのか、どこへ避難するのか、自宅で避難生活を続けられるのかなどを、普段から少しずつ確認しておくことが大切です。
すべてを一度に覚える必要はありません。
まずはハザードマップを開いて、自宅やお子さんの学校・保育園の周辺にどんな災害リスクがあるのか確認するところから始めてみてください。
そして、自宅が安全であれば、避難所へ行かず「在宅避難」をすることも選択肢のひとつです。
次回の「災害時の対応方法②」では、在宅避難をするときに最初にやることや、備蓄の使い方、防災レシピ、防災バッグなど、普段からできる備えについて詳しくご紹介します。
本コラムの作成にあたり、エンジェルランプ代表・防災士の椿 佳代さんにご協力いただきました。
椿さんは、災害ボランティアコーディネーターとして長年にわたり各地の被災地で支援活動に携わるほか、防災・減災を考える「エンジェルランプ」や「多文化防災ネットワーク愛知・名古屋」を立ち上げ、子どもや障がいのある方、外国人など、さまざまな方の視点を取り入れた防災にも取り組んでいます。
2024年の能登半島地震でも被災地に入り、避難所の環境整備などの支援活動を行われました。
今回のコラムでは、これまでの被災地支援の経験をもとに、災害時の具体的な行動や家庭でできる備え、避難生活で気をつけたいことなどについて、さまざまなご助言をいただきました。
ご協力いただきましたこと、心より感謝申し上げます。
※本コラムは、椿さんからいただいたご助言に加え、国や名古屋市などが公開している情報を参考に、認定NPO法人LivEQuality HUBが作成しています。
名古屋市HP「【警戒レベル3~5】と避難情報をまとめる」2025年10月16日更新