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2021/9/12

統計から見る名古屋市の母子家庭(住まい編)

LivEQualityでは日々、経済的に困難な状況にある方や様々な事情により住まいを探すことに困難を抱えた方からの問い合わせをいただいております。
このシリーズでは、その日々の状況から一歩下がって、様々な軸で課題の全体像を各種統計情報から捉えられたらと思います。

数字にすることで、分類され、平均化され、結果、本当に困っている人が隠れてしまうということは理解した上で、敢えて数字を見ることで、課題の枠組みを感じるとともに、課題を身近に感じてもらえたら幸いです。

また、本記事では数字を身近に感じてもらうために執筆者の解釈を入れています。一つの数字からの解釈は様々です。また、数字からは読み取れないことはたくさんあります。是非読者のみなさんには、ご自身で数字を観察し、他の情報と組み合わせ、解釈を深めていただけますと幸いです。

前々回の記事で、母子家庭が母子家庭になった当時困っていたことをご紹介しました。

今回は、そのうち、LivEQualityのメインポイントでもある住居に関する現状と課題を掘り下げます。

現在の住まい

母子家庭/シングルマザーの居住している物件の収入別分布です。

前回の記事で「母子家庭の50%が年間総収入250万円以下」と紹介しました。

収入が低いほど、賃貸の住宅に住む比率が高くなるようです。

次に多いのが持ち家。この中には、母子家庭/シングルマザーの親と住んでいる方、離婚時に持ち家を受け取った方、ご自身で購入された方など様々な事情の方が含まれていると推察されます。

収入100万円未満の層では市営住宅が多くなっていますが、全体としては10%程度のようです。これは、市営住宅のキャパシティの限界を示していそうです。

また、収入が高い方が「親族と同居」「持ち家(実家含む)」が多くなっています。これらがどちらも親族の方と一緒に住んでいると仮定すると、仕事と家事を分担できることで、収入が上がっているのかもしれません。

転居希望とその希望転居先

次に転居希望についてです。現在住まわれている住まいと転居希望率、転居したい住まいの形態を示しています。

賃貸住宅と公営住宅に住まわれている人が比較的高い割合で他の場所に移ることを希望しているようです。

公営住宅に住んでいる人は、「引き続き公営住宅に住みたいが転居したい」層と「賃貸住宅に転居したい」層がいるようです。

賃貸住宅は、「賃貸住宅に転居したい」層が大きいですが、それ以外の層には「市営住宅に転居したい」層、そして「持ち家に転居したい」層がいるようです。

転居したい理由

転居したい理由は何でしょうか?

最も高いのは、家賃の高さ。前回ご紹介した通り、収入面でかなり厳しい状況であるため、家賃の高さは大きな課題となっています。

そして次に来るのは、「設備の古さ/悪さ」「家の狭さ」。家賃の制約上、母子家庭/シングルマザーが紹介される物件は、築古の物件が多くなってしまいます。また、子どもが成長すると小さい頃に住んでいた場所だと狭くなってしまうことも多々あります。併せて市営住宅は名古屋市の一覧を見ると比較的古めの物件が目立ちます。その結果が表れていると思われます。

転居ができない理由

そのような現状の住まいに課題を感じている一方で、その人たちが転居をするかというと、そうでもないようです。

転居ができない理由のトップが「転居資金の不足」。転居をしようとすると、敷金・礼金・仲介手数料・保証会社費用・引っ越し諸費用などが発生し、結果、色々合わせると家賃の半年近くの資金が必要となってしまいます。

その費用を日々の生活をなんとかやりくりしながら貯めるのは大変だということが現れた結果かと思います。

そして、3番目に上げられている「子どもの学校の問題」。別の学区に転居することで子どもにストレスを与えてしまう場合があります。現在の学区を変えずに手ごろな価格の物件を見つけるのが難しいのかもしれません。

このような様々な理由が、住まい探しを難しくし、結果、生活のゆとりを作れない状態となっているのかもしれません。

いかがでしたでしょうか?

LivEQualityでは、住まいを中心に母子家庭/シングルマザーの自立に向けたサポートを様々な支援団体と一緒に取り組んでまいります。

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