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「誰かの困りごとに、みんなで楽しく関われる地域をつくる」東区社協染野さん、民生委員明石さん・椿さんインタビュー 〜後編〜

前編はこちらから

20年間積み上げてきたこと、時代に合わせて変えてきたこと

神:少し昔話をしようかと思うんですけど、明石さんと椿さんは染野さんが東区の社会福祉協議会に入られた頃からのお知り合いだと伺いました。その当時と今とでは、東区にはどんな変化がありましたか。

明石さん:私は2004年の第1次計画策定の時に東区社協さんに関わり始めたから、もう20年になるのかな。

椿さん:私は次の夏ぐらいに明石さんに誘われて、第1次の途中から入ったかな。

染野さん:私も第1次の途中、2006年から入りました。

<「平成19年度第16回全国ボランティアフェスティバルあいちなごや」のスタッフ写真。左後列に明石さん、右後方に椿さん、右前列に染野さん。>

明石さん:昔は地域福祉活動計画の策定作業委員の募集をかけても、自ら応募してくる人はなかなかいなくて。やっぱり社協さんとかの知り合い一人一人にお願いしていく感じがあったんですけど、そこに変化が出てきたんですよね。最近はNPOだったりとか、住宅関係の会社だったりとか新聞販売店さんだったりとか、 生活の基盤に関わるお仕事をやってらっしゃる方たちも入ってくるようになって。一時期やっぱりマンネリ化はあったんですけれども、人が変わっていくと新たな発想とか新たな風が吹いてくるので、それは大事なことだなって思いました。

染野さん:お二人のように長く関わっていただいているのも凄いことですよ。私が一回東区から異動になって帰ってきても、皆さん第一線で活動されていて。

明石さん:私から見れば、若くて生き生きとしている社協の職員の人たちが、この20年の間に年を重ねて、役職を持って各区に戻ってくるのがすごい頼もしい。また社協が変わるなっていう、期待感を持っています。

神:関わる人の幅が広がった以外に、何か変化を感じることはありますか?

明石さん:20年前は子どもが減ってたんですよ。小学校も全学年1クラスで、統合の噂もあったくらい。それがここ10年、マンションがどんどん増えてきて。私の娘が今30なんですけど、娘が小学生の頃は180人だった全校生徒が、今では300人を超え400人に手が届くところまで増えているのは驚きです。

神:なので今、保育園が足りないんですよね。ここ5年くらいに一気に需要が増えて。この4月にも新しく保育園開園してますもんね。

明石さん:だから、10年前までは高齢者のサポートを中心に活動していたけど、今はガラッと変わって、子育てをしている人たちをクローズアップしていこうと。そういう意味でも東区の変化っていうのはあるかな。

東区とLivEQuality HUBの未来に向けて

神:今後、東区でやっていきたいことはありますか。

椿さん:やっぱり、地域とボランティア団体やNPOがもっと繋がっていかなければいけないとも思う。防災減災は全く他人事ではなくて、一旦被災すると全ての人がね、当事者になっちゃいます。でも、シングルマザーに限らず子育て中のお母さん方がちゃんと基本的な防災を学ぶ場がない。学ぶ場を作ることはもちろん、地域の人たちが手を取り合いながら対策できるような仕組みをきちっと作っていかないといけないと思っています。

明石さん:私は今、人権擁護委員もやっているので、すごく人権について考えることが増えてきたんですね。福祉と人権って絶対に繋がっているものだと思っていて。福祉の領域に関わっている人は、その人の人権を守るためにやってるんだっていうつもりで活動してもらいたいなって思います。

子ども達にとっても、困ったら「助けて」って言っていいんだって、それは自分の権利なんだって確信ができていくと、その子は本当に自分らしく生きられるし、相手に対してもそれを尊重できるようになるんですよね。

神:私も昔そうだったんですけど、きっとお母さんたちも、「私なんか」っていう風に、自分を否定していることがすごく多いんですよ。本来、人権が無くなることなんてないじゃないですか。でも、家庭内でDV受けたりずっと否定されてたら、「自分人権無いな」って思っちゃうんですよ。それは子どもも。

本当に、一人ひとりが自分らしく生きて欲しいし、「助けて」って言ってもいいんだって思って欲しい。やっぱり先ほど明石さんがおっしゃってたように、助けてもらった経験が、次は誰かを助けることに繋がると思うので。恩送りが繰り返される社会になって欲しいです。

染野さん:僕も考えてみたんですけど、多分似たようなことだと思います。今、具体的に何か困っていることがあるっていうよりも、人としての、なんていうんですかね、自己肯定感みたいなものが皆すごく下がってきていて。なので僕たちは、福祉的な支援だけじゃなくて、その人がその人らしく、老若男女問わず活躍してもらったり、役割を持ってみんなに認めてもらえるような取り組みができるといいなって思っています。

やっぱり支えられっぱなしっていうのも、すごく負担だと思うんです。だから、なんかお返しができたり、一緒になって活動できる機会があることってすごく大事だなと。友達として、仲間として、一緒に楽しく関わるっていうのが、これからはすごく大事だと思っているので、そういった取り組みを今後もLivEQuality HUBさんとやっていけると嬉しいです。

神:じゃあ、最後の質問に移ります。今の染野さんに話していただいたことにも被るんですけど、LivEQuality HUBと一緒にこんなことをやりたいっていうアイデア等ありましたら、ぜひ教えてほしいです。

染野さん:全員がそうじゃないかもしれないですけど、今のシングルマザーの方々は、経済的な負担だけでなく、お仕事、家事、育児、それに必要な色んな手続きを1人でやらなくちゃいけない。そういった、今活躍してもらいたい世代のサポートを地域のみんなで考えていくっていうようなことをLivEQuality HUBさんや皆さんと一緒にできたら嬉しいなって思っているのが1つ。

もう1つは、自分も子どもを育てているので思うんですけど、家庭の負担の大きさによって子どもが何か影響を受けているのであれば、それもサポートをしていきたい。例えば、経済的余裕とか地域との関係性が少ないがために、体験の機会が少なくなってしまうことがある。それは子どもにとってマイナスになっちゃう。でも、それは親だけが何とかすることではなくて、地域の大人とか関われる人たちで一緒にできることが、多分たくさんあるんじゃないかなと思う。そういった活動も一緒にやれたら嬉しいなって思っています。

神:ぜひ、お願いします! ありがとうございます。次は椿さん、お願いします。

椿さん:さっき言ったように、防災、減災について考える場を作ることと、みんなで実行していく仕組み作りをしていけたらいいなって思いますね。日々の生活の中で1つ1つ防災をやってくっていうのは、難しいことではなくて、日常の中でこれが防災に繋がるんだって知ってるだけでも全然違うので、子どもと楽しみながらやってもらえるといいのかな。

明石さんともね、子育て世代で5分か10分くらいのビデオ作ろうよとかっていう話をしてて。

神さん:YouTubeとかのリールみたいに文字と声とで見れると、子どもはバンバン見ますからね。

椿さん:そうそうそう。だから、そんなような物を作っていけるといいかな。で、外国人向けにも「やさしい日本語」でやっていけばいいし、できる人に頼んで多言語にもしてもらえるだろうしね。

明石さん:なんか、私はただただ参加できるだけで嬉しいみたいなところがあって。同じ学区に住む1人の住民として、どういう風に関われるかってのは、自分の中でもちょっと実験をしているところなんですけど。勉強会や社協さんの第5次計画で神さんとお会いできるっていうのは私としては非常に嬉しいので、まずこの関係性は続けていきたいなって思っています。科学反応じゃないけど、いつどこのタイミングで何が起こるかわからないので、LivEQuality HUBがここに存在する限り、なんだかんだと関わり続けたいと思っています。そのうち「こどもえんにち」でニコニコ笑ってひたすら座ってる可愛いおばあちゃんになろうと思ってるので。(笑)

編集後記

これまで長らく、様々な場面で地域に携われてきた御三方。このインタビューを通して、皆さんがこれまでどれだけ真剣に目の前で困っている人のために活動してきたのかを感じることができました。皆さんにもそれを伝えたいという思いで今回のインタビューを記事にしましたが、伝わりましたでしょうか? 是非今度は直接御三方に会って、御三方の温かさを感じていただきたいです。

表面化している困りごとだけではなく、複合的な課題に眼を向ける。一時的な支援ではなく、長期的に寄り添う活動。ただ支援をするのではなく、役割を持って楽しめる機会づくり。どれも言葉で言うのは簡単だけど、簡単にできることではありません。でもそれを実践してきた皆さんとだからこそ、これからもまだまだできることが沢山あると感じました。

今後も私たちが活動していくにあたって、染野さん、明石さん、椿さんには引き続きお力添えいただけると嬉しいです。また、少しでも多くの安心を届けられるように、これからも連携を拡げていきながら活動していこうと改めて思いました。

リンク集

名古屋市東区社会福祉協議会
https://www.higashi-fukushi.com/

東区地域福祉活動計画
https://www.higashi-fukushi.com/chiikifukushi.html#01

「こどもえんにち」の様子
https://livequality.co.jp/hub/about/news/231115

「ランチパーティー」の様子
https://livequality.co.jp/hub/about/news/240319

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